紅葉覚え書きその3

別所温泉大館市の外れに位置する、らしい。例によってクルマで連れ回され、方向感覚を失ったまま尾去沢鉱山を通過して連れていかれる。
山奥から田舎へ来て、集落の外れからど真ん中に入っていって、ひょっこり温泉があった。といっても前後左右が民家。なんというか、地域の共同浴場なのだろうけど、不思議なたたずまいだ。
協力金100円を箱に投入し、いざ入浴。地元の人らしき数人がいるなかで、ナガマツさんにもらった固形(頭髪用)石けんと手ぬぐい一発で入る。ムラカワ君はもうシャンプーがいらないヘアカットなので、悠々と浴槽に浸かっている。彼は秋田に単身赴任(という言い方もヘンだけど)して、各地の温泉をとても楽しんでいる様子だ。もしくは、他に楽しみがないのかもしれないけど、それは僕がいま書きながら思ったこと。

素敵な入浴を終えても雨は止まない。待合室的なところで少々ダベって、しょうがないので鹿角に戻ることにする。今夜はホルモン屋らしい。僕がホルモンを苦手なことを聞いて、ムラカワ君はわざわざそこで焼き肉をプランしてくれたらしい。接待に慣れているのかもしれないけど、ありがたい友達ではある。
昨年と同じ茅茹荘に荷を置き、カッパを着て飲み屋へ向かう。いつもながら何も覚えていないけれど、楽しい夜を過ごさせてもらった。ムラカワ君、ごちそうさま。明日は7時で。