紅葉覚え書きその4

朝起きて、窓を開けるとどんよりした湿気が部屋に入ってきた。やっぱり雨だ。
しかし、決めたのである、今日は走ると。
支度をして階下に降りると、すでにムラカワ君のクルマはホテル前に駐まっていた。
乗り込み、大葛温泉ベニヤマ荘まで送ってもらう。

温泉好きのムラカワ君は、このベニヤマ荘や、すぐそばの町民浴場にも来ることがあるそうだ。
しかしそのベニヤマ荘は、温泉施設の故障でなんと休業中だった。
構内の建物の軒下で自転車を組み、雨具を着込む。明らかに雨だと判っていたのに、モンベルに行ってレインシューズカバーを買うのを躊躇したのを少し後悔するが、今日中に帰るのだから我慢できる範囲のはずだ。
ムラカワ君は「いつでも迎えに行きますよ、呼んで下さい」と笑って言ってくれた。どうもありがとう。

というわけでRuntasticをスタートさせて走り出す。それほど寒くない、14度くらいかな? 上りなら指切りグローブでも走れそうだ。しばらくで、雨具上衣の袖を捲るくらいになった。すれ違うクルマもない午前8時、でも畑では作業を始めているのか、ラジオのスイッチが入っていた。